2023年度 KGRI Working Papers

KGRI Working Paperは、KGRI所員およびKGRI研究プロジェクトのメンバー等が、研究の成果を学術論文や書籍等により正式に発表することに先立ち、Webサイトで公開することにより、研究所内外の研究者による利用、ディスカッションに供することを目的としています。そのため、査読前のもの査読中ものなど、様々なバージョンのものがあります。

掲載されたWorking Paperの著作権と文責は著者にあります。内容に関する問い合わせは、e-mailにて著者が直接対応します。引用に関する指定がある場合はそれに従ってください。他の電子掲示板やアーカイブへの再送信を含む他の活動のために利用する場合は、必ず著者に事前了解を取ることとします。

なお、正式発表/出版等により著作権が著者から他に移った場合など、著者の依頼を受け、事前の断りなしに本サイトから削除します。

投稿要綱指定書式 (表紙)

医療と健康のDX

No.4 村井純、川森雅仁、山本隆太郎、佐野仁美

Dec, 2023

人類が歴史的な経験を共有したCovid-19への対応は、情報社会の検証と反省、そして新しい社会システムの構築を開始する引き金となった。医療分野でも、病院と患者、医療と健康、個人と生活などの様々な関係が新たに連携したデジタル化が進められている。ここから始まるDXは、単にアナログ時代のシステムをデジタルに置き換えるのではなく、人と社会のため、デジタルを前提とした新しいシステムへと導かれるべきである。コロナ禍に開催された3回に渡る医療と健康のDXセミナーでは、多様な視点からの医療・健康分野を展望した。
本ワーキングペーパーはその総括であり、DX、ロボティクス、AI、新しいデジタルデータなどを前提とした医療・健康分野の第一線で活躍する各者の先端の知見を広域に共有し、新たに取り組むべき標準化への挑戦、制度やルールの整備、それらにおける産官学、各分野での今後の使命のあり方の探求に向けた礎とする。

フルテキスト版: PDF Download
※ファイルサイズが大きいため(約29MB)、ダウンロードに10~20分かかる場合があります。

Comparative Law Research on the Personal Data Protection Law in Various Countries

No.3 山本龍彦、飯田匡一、佐藤太樹

Nov, 2023

JST・ムーンショット型研究開発事業(目標9)の「分散管理の法理」(課題推進者・山本龍彦慶應義塾大学教授)では、パーソナルAIを社会実装することで生ずる利点や課題を、法的観点から分析している。パーソナルAIとは、本人のプライバシー選好に基づいて本人のパーソナル・データを代行管理するAIである。これは、情報自己決定権(自己情報コントロール権)をバックアップするツールとして捉えることができる。
本研究は、EU・ドイツ・フランス・スイス・アメリカ・カナダ・韓国・台湾・タイ・中国を対象に個人情報保護法制を比較研究するプロジェクトである。各国のレポート執筆者には、個人情報保護法において本人関与のための仕組み(削除請求権、アクセス権、同意、データポータビリティ権)がどのように規定されているのかについて調査を依頼した。特に憲法と個人情報保護法の関係性に注目しながら、情報自己決定権の意義と課題を検討した。

フルテキスト版: PDF Download

2040年に向けた健康寿命延伸のための行動変容デジタルプラットフォームの提案

No.2 2040独立自尊プロジェクト,健康寿命延伸チーム

Sep, 2023

慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI) 2040独立自尊プロジェクトの「健康寿命延伸プロジェクト」は、2040年の超高齢社会における健全なる健康寿命延伸を実現するために,様々な研究シーズを活用した複数の健康サービスを相互運用可能な形で連結する社会システムの設計と提案を目指している。本ワーキングペーパーは,「健康寿命延伸プロジェクト」の活動の一環として,2040年における健康寿命延伸を実現するための新しい健康サービスや社会システムの検討を記したものである。我が国の健康に関する現状と今後の課題についての予測から,焦点を当てるべき領域として,健康維持・促進のための行動変容に着目し,健康に関する課題解決に資する新たな健康サービスとサービス実現のためのシステムを提案する。

ダイジェスト版: PDF Download
フルテキスト版: PDF Download

共同提⾔「健全な⾔論プラットフォームに向けて ver2.0―情報的健康を、実装へ」

No.1 ⿃海不⼆夫、山本龍彦

May, 2023

共同提言「健全な言論プラットフォームに向けて―デジタル・ダイエット宣言 ver.1.0」の発表から1年以上が経過した。同提言によって、言論空間をめぐる現在の課題を多くの方々と共有し、「情報的健康」を実現するための環境構築のためには何が必要かについて、広く社会に問うことができたと考えている。一方で、ver.1.0は、「情報的健康」の定義がやや限定的であったうえ、脳神経科学的観点からの検討、教育・リテラシーの問題、広告をめぐる問題、通信事業者をめぐる問題などについての掘り下げが必ずしも十分ではなく、情報的に「不健康」であることによって生じる具体的害悪についての分析・検討も不足していた。加えて、ここ数か月で急速に発展・普及している生成AIについては、完全に射程の外に置いていた。そこで我々は、これらの問題にフォーカスしつつ、「情報的健康」の実現に向けてさらなる検討を重ねた。本提言(ver.2.0)は、その成果をまとめたものである。
本提言の発表によって、国内外を問わず、アテンション・エコノミーの行き過ぎによって生じている現在の言論空間の諸課題をより多くの方と共有し、その克服に向けた議論を発展させていければ幸いである。

FULL TEXT: PDF Download