【開催報告】第3回 慶應-スタンフォード Webinar(2021.5.29開催)
2021.06.142021年5月29日(土)に、第3回 慶應-スタンフォード Webinarを開催しました。今回のテーマは、Regenerative Medicineでありました。Stanford School of Medicine, Department of Anesthesiology, Perioperative and Pain Medicine(SLDDDRS)、医学部生理学教室、Keio University Yagami Data Security Labが主催し、KGRI、一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J)、科学技術振興機構(JST)が共催しました。ウェビナー形式で約100名の参加がありました。
先ずは、西村俊彦先生(Stanford University School of Medicine, SLDDDRS)がOpening Remarksを行い、この慶應-スタンフォード Webinarの意義と今回のWebinarのテーマについて説明がなされました。
引き続き、4名の演者による講演が行われました:
- 基調講演 1では、岡野栄之 医学部教授から、神経幹細胞の基礎的研究から、それを利用した神経疾患の病態解明、iPS細胞を用いた創薬への応用例など幅広い最新の成果が紹介されました。
- 基調講演 2では、Irving Weissman教授(Institute for Stem Cell Biology and Regenerative Medicine, Stanford University School of Medicine)から、造血幹細胞の基礎研究やCD47分子に関する臨床応用についての研究成果が報告されました。特に、血液がんに関連したCD47の発現解析や、CD47分子をターゲットとした応用例が紹介されました。
- Short Talk 1では、遠山周吾 医学部講師から、iPS細胞から代謝特性を利用した心筋細胞分離方法と、代謝シグナルによるiPS細胞および心筋細胞の代謝機構に関する研究成果が紹介されました。
- Short Talk 2では 馬渕洋 医学部訪問助教から、ヒト間葉系幹細胞の分離同定と、老化に関わる遺伝子シグナルについての成果が紹介されました。
質疑応答は、パネルディスカッションとして各発表後に行われました。パネリストおよびaudienceから次のような質問がありました:間葉系幹細胞のマーカーとして神経堤細胞のマーカー(p75: CD271)が使用されているが、間葉系幹細胞と神経堤細胞との関わりについてどのように考えるか。
Ronald Pearl教授(Stanford University School of Medicine, SLDDDRS)がClosing Remarksを行い、今回のWebinarについての総括が述べられました。また、慶應-スタンフォード Webinarは2ヶ月後にまた開催されるアナウンスがなされました。このように最新の研究知見の紹介と、若手・シニアとの活発なディスカッションがなされ、研究および教育的価値のあるWebinarとなりました。
【開催案内】
第3回 慶應-スタンフォード Webinar(2021.5.29開催)
【開催報告】
第1回 慶應-スタンフォード Webinar(2021.1.30開催)
第2回 慶應-スタンフォード Webinar(2021.3.20開催)