サイエンスフィクション研究開発・実装センター
センター概要
本研究センターはアート・創作におけるSFの歴史とその変革を踏まえ、文学、工学、アートの研究者が共同で物語の価値を探索し、人類社会のイノベーションにつなげるための方法論としてのSFのあり方を探求する。本研究センターの目標は以下の4点である。
- A. SFを中心とした物語の仕組みに関する文学・工学・美学横断的な研究
- B. 情報技術等を用いた創造性支援技術の開発
- C. SFプロトタイピングを用いた人々の創造性支援手法の普及
- D. SF研究開発に基づく知財の申請と出版・イベントの開催
設置目的及び活動計画
■設置目的
本研究センターはアート・創作におけるSFの歴史とその変革を踏まえ、文学、工学、アートの研究者が共同で物語の価値を探索し、人類社会のイノベーションにつなげるための方法論としてのSFのあり方を探求する。
本研究センターの目標は以下の4点である。
A. SFを中心とした物語の仕組みに関する文学・工学・美学横断的な研究
B. 情報技術等を用いた創造性支援技術の開発
C. SFプロトタイピングを用いた人々の創造性支援手法の普及
D. SF研究開発に基づく知財の申請と出版・イベントの開催
■活動計画
2024年度は、本センターのメンバーを中心に、学術変革領域「ポストヒューマン社会のための想像学」に研究プロジェクトが採択された。フランスCEA ScalayやUtopialesでの講演を行った。また、人工知能学会全国大会にて、オーガナイズドセッションを開き、10件以上の発表を集めた。共同研究員の森友亮氏と訪問助教の宮本道人氏を中心に、特集号「人工知能と物語応用」を募集し、14件の発表を集めた。ほか、ムーンショットプロジェクトでのSFプロトタイピングを海外研究者とともに実施した。9月には中国よりSF研究者の呉岩教授を招き、講演を慶應内で開催した。
2025年には、慶應内のメンバーとして理工学部生命情報学科の藤原慶氏、メディアデザイン研究科の南澤孝太氏とともに、それぞれマルチバース、サイバネティックアバターに関するSFプロトタイピング研究を遂行する。同時に、経済学部の新島進氏を中心に、寄附講座「想像学とSF学」を遂行し、長谷川愛氏・訪問教授の西中美和氏、訪問助教の宮本道人氏を中心に、美術館をテーマにした体験型のイベントを開催する。また、大澤博隆センター長と森友亮共同研究員を中心に、人工知能学会全国大会にてオーガナイズドセッション「創作者と人工知能が創る創作の未来」を開催する。
2024年度事業報告
■当該年度事業計画に対する実施内容、および研究成果と達成度
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前年度より継続する活動内容について、継続する背景・根拠と目標
一般社団法人AIアラインメントネットワーク協力によるAIの発展した未来社会シナリオコンテストの実施:無事に実施し、成果を人工知能学会誌にて発表した。 -
2024年度の新規活動目標と内容、実施の背景
【人工知能学会全国大会オーガナイズドセッション「人工知能と物語応用」(2024年から各年1回を目安)】 情報学G主導による学会セッションの実施:無事に実施し、合わせて共同研究員の森氏を中心に特集号を開き、論文を査読している。
■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)
- Nishinaka, M., Shirahada, K., Kishita, Miyamoto, D., Osawa, H., H., Kiyokawa, S., and Takeda, H. (2024). Experimentation of Integrating Roadmapping and Sci-fi Prototyping Methods, 2024 Portland International Conference on Management of Engineering and Technology (PICMET), IEEE, pp. 1-8. https://doi.org/10.23919/PICMET64035.2024.10653038
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Nishinaka, M., Masuda, H. (2024). Co-Creation of ""Value-in-Context"" in High-Quality Service: A Case Study,
In: Christine Leitner, Rainer Nägele, Clara Bassano and Debra Satterfield (eds), The Human Side of Service
Engineering, 143, 75-82, AHFE International.
(これは,Best Paper Award 受賞) - 佐藤隆広, 西中 美和 (2024).『トランザクティブ・メモリ・システムを媒介とした他者理解による知識共有の促進』,日本ナレッジ・マネジメント学会 第5回研究大会予稿集, 2024年12月1日,立教大学
- 西中 美和 (2024).『サスティナビリティを推進する提供側組織と施策実施に関する文献調査』研究・イノベーション学会第39回年次学術大会(2024年度),「再生的経済社会に向けた技術経営②」2024年10月26日~28日,北陸先端科学技術大学院大学 品川サテライト 2024/10/27発表
- 佐藤隆広, 西中 美和 (2024).『知識共有の阻害要因に関する文献調査―トランザクティブ・メモリ・システムの観点より―』,日本システムデザイン学会 第5回研究大会予稿集, 2024年8月31日,オンライン
- 西中 美和 (2024).『未来構想手法への共感要素の適用可能性の考察:ワーキングペーパー』OS-32人工知能と物語応用,2024年度人工知能学会全国大会(第38回),2024/5/28-5/31, アクトシティ浜松.5/28発表 人工知能学会全国大会論文集
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「IMAGINE HOME, SWEET HOME」
日時 2024年11月6~7日 (水〜木) 札幌文化芸術交流センター SCARTS 助成 ポストヒューマン社会のための想像学
https://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/event/31184 -
第136回 サイエンス・カフェ札幌「プラネタリウムと 万博から見る「未来」の作られ方」
日付:2024年7月28日(日) 18:30~20:00(開場18:00) 札幌市青少年科学館プラネタリウム 後援:ポストヒューマン社会のための想像学
https://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/event/30703 -
フィクションが描く新しい人間像 ~テクノロジー/フィクション/人間~ 藤井義允さん × 宮本道人さん × 長谷川愛さんトークイベント
2月3日(月)19時~ 青山ブックセンター 後援:ポストヒューマン社会のための想像学 -
宮本道人「未来を夢想するSF」
2024年9月 全4回 日経新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD255GI0V20C24A9000000/ -
SFに学ぶ「2025年以降の世界」のキーワード
2025/01/02 NewsPicks
https://newspicks.com/news/11072105/ -
「古びた未来」から飛びだそう!研究者でありSF思考コンサルタントでもある宮本道人先生に聞く、不確実な未来を生き抜くオンリーワンキャリア創出術
2024.11.29 リケラボ
https://www.rikelab.jp/post/10963.html -
「中国SF産業の現状と将来の発展(中国科幻产业的现状与未来发展)」講演者:呉 岩
2024/9/7 共催:慶應義塾大学生成AIラボ, 一般社団法人日本SF作家クラブ
■センター活動を通じて特に成果を挙げた事柄
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ドイツ日本研究所での講演
2024年10月9日大澤博隆(センター長) keynote topic of 'Why Futuristic Imaginations Matter'
https://www.dijtokyo.org/ja/event/imagined-futures-in-japan-and-beyond/ -
フランスCEA Saclay での講演
大澤博隆(センター長)がCEA Saclayの研究者に招待され、SFセンターの目的について講演
https://www.cea.fr/paris-saclay/Pages/Actualites/Agenda/2024/Imaginer-le-futur-avec-la-science-fiction.aspx -
Utopialesでの講演
2024年10月30日~11月3日 大澤博隆(センター長)フランスで開催されたUTOPIALESで招待講演を行い、日本のSF研究者として講演 テーマは「sciencefiction protyping」
https://www.utopiales.org/en/les-utopiales-international-science-fiction-festival/
2023年度事業報告
■当該年度事業計画に対する実施内容、および研究成果と達成度
2023年度はセンターの構成について議論した。以下6グループについて進めることを決定した。
- 認知教育グループ
- 空想科学コミュニケーショングループ
- 機械との協業グループ
- 文学グループ
- 新たな人類社会のためのロードマッピング形成グループ
- 美学とアートグループ
■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)
- Ecotic 2024, 招待講演, 2024/1/11, フランス大使館, http://www.gvlab.jp/conferences/ecotic4/ecotic.html
■センター活動を通じて特に成果を挙げた事柄
次年度における人工知能学会全国大会でのオーガナイズドセッション発表「OS-32 人工知能と物語応用」において13件以上の応募があった。また、センターに対し複数の機関および複数の国から協働の申込みがあった。
センター オリジナルWebサイト
SDGs








設置期間
2025/04/01~2026/03/31(SUとしての活動期間:2024/01/01~2025/03/31)
メンバー
◎印は研究代表者
氏名 | 所属研究機関 | 職位 | 研究分野・関心領域 |
---|---|---|---|
◎ 大澤 博隆 | 理工学部 管理工学科 | 准教授 | ヒューマンエージェントインタラクション、SFプロトタイピング |
新島 進 | 経済学部 | 教授 | 近現代フランス文学(レーモン・ルーセル、ジュール・ヴェルヌ)、独身者機械芸術、SF |
長谷川 愛 | 理工学部 機械工学科 | 准教授 | スペキュラティヴ・デザイン、アート&デザイン、ダイバーシティ&エクイティ&インクルージョン、倫理、SF プロトタイピング |
藤原 慶 | 理工学部 | 准教授 | 生命情報学 |
南澤 孝太 | メディアデザイン研究科 | 教授 | ハプティクス、VR、人間拡張、身体情報学、システム情報学 |
宮本 道人 | KGRI | 訪問助教 | SFプロトタイピング、ヴァーチャルリアリティ |
山川 真由 | KGRI | 特任助教 | 認知心理学、認知科学、創造性 |
葦沢 かもめ | KGRI | 研究員 | AIを活用した小説執筆、およびSFプロトタイピングによる未来予測とその社会応用 |
劉 夢思 | KGRI | 研究員 | 教育心理学 |
白肌 邦生 | KGRI | 訪問教授 | サービス経営、技術経営 |
ドゥニ アルフレド タヤンディエー | KGRI | 訪問教授 | 日本研究、日本SF研究、カルチュラル・スタディーズ |
西中 美和 | KGRI | 訪問教授 | ナレッジ・マネジメント、観光地経営 |
木下 裕介 | KGRI | 訪問准教授 | サステナビリティ設計学 |
清河 幸子 | KGRI | 訪問准教授 | 認知科学、創造的問題解決 |
児玉 麻衣子 | KGRI | 訪問講師 | マネジメントコントロールシステム、クリエイティビティ、イノベーションマネジメント |
難波 優輝 | KGRI | 訪問研究員 | 現代美学, フィクション論, クィア/クリップ理論 |
宮田 龍 | KGRI | 訪問研究員 | サイエンスコミュニケーション |
草野 原々 | KGRI | 訪問研究員 | SF |
藤本 敦也 | KGRI | 共同研究員 | イノベーション創出、SFプロトタイピングの社会実装 |
峯岸 朋弥 | KGRI | 共同研究員 | ヒューマンエージェントインタラクション・SFプロトタイピング |
森 友亮 | KGRI | 共同研究員 | 自然言語処理、マルチモーダル、創作支援、エンタテイメントAI |
海老原 豊 | KGRI | 共同研究員 | サイエンスフィクション、批評理論、ジェンダースタディーズ |
島村 山寝 | KGRI | 共同研究員 | 文学(フランス文学、サイエンスフィクション)他表象文化論 |