パーキンソン病研究センター

   

センター概要

昨今、人口の高齢化でパーキンソン病患者数の急増(パーキンソン病パンデミック)を認めており、当該疾患の克服および健康寿命の延伸は世界的に喫緊の課題です。
パーキンソン病に対しては多くの薬剤、治療法が開発されてきたものの、未だに根治的治療、疾患修飾作用のある治療は存在しません。
本センターでは、パーキンソン病に対する革新的治療法を確立することを目標に、基礎臨床一体型研究、学部横断型研究を展開します。

2022年度事業計画

■2022年度の新規活動目標と内容、実施の背景

人口の高齢化と共にパーキンソン病患者数は急増しており、パーキンソン病の克服および健康寿命の延伸は世界的に喫緊の課題です。
パーキンソン病患者が健康でいられるために慶應義塾大学病院では多職種連携チーム医療で最適かつ最先端な医療を提供し患者、ご家族を支える体制を整えています。
しかし、今日までに開発された薬剤、治療法は疾患修飾作用、根治的効果は証明されておらず、疾患克服の道筋はみえていません。
本センターでは、パーキンソン病に対する革新的治療法を確立することを目標に、基礎臨床一体型研究、学部横断型研究を展開します。 

活動計画

センター長は中原仁教授(内科学(神経))、副センター長は医学研究科医委員長である柚崎通介教授(生理学)が務めます。
センター長と副センター長の協議により、臨床医学と基礎医学のバランスに配慮しながら構成員を委嘱し、構成された運営委員会で活動計画を承認するものとします。
具体的活動計画については運営委員会にて決定いたしますが、一例として、基礎研究では微生物学・免疫学教室で既に取り組んでいる研究を発展させる形で、パーキンソン病患者の腸内細菌叢や代謝物質が治療効果へ与える影響をノトバイオートマウスを用いて解明し、新たな治療法の提唱を目指す予定です。
また、臨床研究では神経内科の研究者が中心となり、臨床徴候・遺伝子・生化学・神経画像バイオマーカーに基づいてパーキンソン病患者を層別化し、その応用による、新たな治療ストテラジーの開発に取り組む予定です。
また、可能な限りパーキンソン病発症前(レム睡眠行動異常症などのハイリスク群)からの、バイオバンクを構築し、それを軸とした基礎臨床一体型研究の展開を予定しています。
初年次はセンター長、副センター長を中心に委員の委嘱、研究構想の策定等の準備を始め、研究概要と目標・方針を固めていきます。実行開始できる計画は初年次から、方針が定まり次第開始する計画は二年次目から、最終年次まで段階的に、かつ構成メンバーの協議による柔軟な運営体制で研究活動を推進して参ります。パーキンソン病克服に向けた研究テーマを学内で公募することも予定しています。

SDGs

3. すべての人に健康と福祉を3. すべての人に健康と福祉を

設置期間

2022/10/01~2027/03/31

メンバー

◎印は研究代表者

氏名所属研究機関職位研究分野・関心領域
◎ 中原 仁 医学部 教授 内科学(神経)
柚崎 通介 医学部 教授 シナプス可塑性、シナプス形成、神経生理学
關 守信 医学部 准教授 神経内科、パーキンソン病
二瓶 義廣 医学部 専任講師 神経内科、神経変性疾患
手塚 俊樹 医学部 助教 神経内科、パーキンソン病
大草 翔平 医学部 助教 神経内科、パーキンソン病
忽滑谷 智紀 医学部 助教 神経内科、パーキンソン病