AI・高度プログラミングコンソーシアム

   

センター概要

教員・塾生が、文系理系を問わない学術研究・参学協働における必須ツールとしてAIやプログラミングを活用する環境を産業界と共に整え、その利用方法を研究する。若く柔軟な考え方を有する若者ほどAIやプログラミング活用に長けるという考えのもと、塾生レベルで様々な活動に取り組める最新のAI・プログラミング環境を用意し、学生が他の学生を教える半学半教の学びの場を創り、産業界とともにAIやプログラミングに関するコンテスト等を企画することで、AI・プログラミング能力に長けた塾生の数を増やす。そして、塾生自らの研究においてAIや高度プログラミングの利用を促進すると同時に、塾教員・研究者にも門戸を開き、塾生・企業メンバー・研究者が議論を深めることから、AI・高度プログラミングツール活用の最先端を開拓すると同時に、その手法を義塾における基礎研究全般にフィードバックする。

2022年度事業計画

■前年度より継続する活動内容について、継続する背景・根拠と目標

2022年度も引き続き、初級者から上級者対象の様々な講習会、コンテスト、講演会を実施し、AI・プログラミング活用に長けた、塾生を増やし、様々な研究分野における活用の幅をひろげていく。講習会の内容もさらに充実を図る。また、優秀な塾生をICPCの海外におけるコンテスト派遣の援助もおこない、プログラミング能力の向上を図る。また、企業とのコラボイベントも充実させ、実社会での活用事例の習得向上も図る。

また、2022年度は、新たに一貫校へのAI/Data Science 教育にも展開を図る。この分野では、日本の教育が世界に比べ、遅れている課題があるが、一貫校である慶應義塾の特質を活かし、早期に、世界トップレベルの人材の育成を目指し、小中高のAI/Data Science・高度プログラミングの教育展開を図る。 

■2022年度の新規活動目標と内容、実施の背景

AI・プログラミングを学習する塾生をさらに増やすために、本コンソーシアムの知名度向上を目指した、広報活動をさらに積極的に展開する。SNS、ポスター、Webの積極利用をおこなうための専用チームメンバーを増員し、効率的に効果を上げることを目標とする。

AI・データサイエンスが様々な企業において活用されていることから、参加企業と共同して実践的なイベントを開催する予定である。具体的には、企業が提示した問題に対し、学生がグループを形成して課題解決をおこなう。学生にインセンティブを出し、モチベーションを維持してもらい、継続的に課題にむかってもらう。

2021年度事業報告

■当該年度事業計画に対する実施内容、および研究成果と達成度

メンバー企業の協力の下、塾生のAI・プログラミング能力向上のため、以下のイベントをおこなった。

  1. AI・プログラミングの初心者から上級者の塾生に対し、オンラインにて春学期15講座、秋学期15講座の講習会を開催し、延べ4000人強が受講し、目標を大きく上回ることができた。コロナ禍においても、オンライン授業の活用で、多くの学生に受講が可能となった。
  2. AIコンソーシアム主催のウェブサイト上で完結するAI、機械学習に関するプログラミングのコンテストを実施し、目標通り、塾生のAIに関する能力上達を図ることができた。
  3. メンバー企業と共催でAI・データサイエンスに関連するコンテストを実施し、塾生の能力向上とともに、塾生が、コンテストを実施したメンバー企業に大いに関心を持つようになり、塾生、企業にとって相手をよく知る機会が得られた。
  4. AI・プログラミングだけでなく、スタートアップに興味のある塾生に対して、スタートアップ・イノベーションの基礎知識や有名ベンチャー企業トップの講演会をおこなった。

■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)

8/24/2021 東洋経済On-Line 慶応大「AIとプログラミング」は学生が教える訳 文系も上級者も無料で学べる組織「AIC」とは?
9/01/2021 UiPath株式会社 社内報
9/02/2021 NVIDIA合同会社 社内報

■センター活動を通じて特に成果を挙げた事柄

すべての講習会、コンテスト、講演会等のイベントをオンラインで開催したが、受講者数は昨年度よりも大幅に増大した。

本年は、アントレプレーナーシップの基礎講習会を立ち上げ、ベンチャー企業のTOPの招待講演も実施。普段の授業で知ることができないが、これから必要とされる、スタートアップの基礎を学生に伝えることができた。また、AI/Data Scienceの医療分野への応用についての講座も立上げ、様々な応用事例についての考察も可能とした。

AI・高度プラグラミングの研究活動にGoogleやNVIDIAなど、Global企業も賛同し、メンバー企業に参加するとともに、研究活動に対する、助言、新たなテーマや仕組みの提案をおこない、塾生のAIやプログラミング能力の向上に協力いただいた。 

SDGs

3. すべての人に健康と福祉を3. すべての人に健康と福祉を
4. 質の高い教育をみんなに4. 質の高い教育をみんなに
9. 産業と技術革新の基盤をつくろう9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
12. つくる責任 つかう責任12. つくる責任 つかう責任
17. パートナーシップで目標を達成しよう17. パートナーシップで目標を達成しよう

設置期間

2019/11/01~2024/10/31

メンバー

◎印は研究代表者

氏名 所属研究機関 職位 研究分野・関心領域
◎ 矢向 高弘 理工学部 准教授 インターネット応用、ネットワークベース制御システム、マルチパスルーティング、マルチメディア通信
榊原 康文 理工学部 教授 生命・健康・医療情報学、システムゲノム科学
泰岡 顕治 理工学部 教授 分子動力学
内山 孝憲 理工学部 教授 生体計測、筋電図、筋音図、床反力、システム同定
山本 直樹 理工学部 教授 量子計算、量子情報、数理工学
重野 寛 理工学部 教授 コンピュータネットワーク、モバイルコンピューティング、ユビキタスコンピューティング
高田 眞吾 理工学部 教授 ソフトウェア工学
杉浦 孔明 理工学部 教授 知覚情報処理、知能情報学、知能ロボティクス
舟橋 啓 理工学部 教授 システムバイオロジー、定量生物学、計算生物学、機械学習、生化学ネットワーク
天谷 雅行 慶應義塾/医学部 常任理事/教授 皮膚科学
岡野 栄之 医学部 教授 神経科学、幹細胞生物学、分子生物学、発生生物学、再生医療
陣崎 雅弘 医学部 教授 放射線科学
嘉治 佐保子 経済学部 教授 欧州経済、国際マクロ経済学
中妻 照雄 経済学部 教授 統計科学(ベイズ統計学)、経済統計(計量経済学)
石川 繁樹 理工学部 特任教授 人工知能、IoT・データサイエンス、情報処理、ロボット工学
小林 真里 理工学部 特任准教授 再生医療、人工知能