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KGRI Lecture Series: (2018.4.20開催) "生物学応用のための実用的なin vitro技術プラットフォーム"

2018.04.17

慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)では,国際的な研究・教育交流を図ることを目的として,最先端の研究・教育に携わる方を国内外よりお招きして講演会を開催しています。

今回は,韓国科学技術研究院(KIST)のナクウォン・チェ博士をお招きして,「Enabling technology platforms in vitro for biological applications」と題して講演いただきます。


日 時:2018年4月20日(金)17:00~18:30  開場 16:45
会 場:慶應義塾大学 矢上キャンパス 厚生棟3階 大会議室(16-A F3) 
主 催:慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI) 創造クラスター
対 象:どなたでもご参加いただけます
言 語:英語(同時通訳なし)
その他:参加費無料,事前登録不要

講演概要:
パート1:脳/神経組織工学 生体内の組織では、細胞および細胞以外の成分は異方性に組織化され、さらに特定の方向に整列することにより、生物学的機能を発現させるための構造的および機械的特性を提供している。したがって、工学的にそのような異方的かつ整列した構造を構築することは、生体内の組織構の模倣を可能にするだけでなく、特定の機能の発現を制御することをも可能とする。本講演では,ポリジメチルシロキサン(PDMS)の弾性とコラーゲンの原線維形成速度を利用することで、コラーゲン繊維の三次元複合体を組み立て,さらに整列させる簡単で効果的な方法を紹介する。この方法を適用して、CA3-CA1海馬神経回路を三次元的に単一なゲルに再構築が可能となる。

パート2:ハイドロゲルを用いたマルチプレックスバイオアッセイ ポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)などの光架橋性ヒドロゲルは、DNA、miRNA、mRNA、およびタンパク質などの様々な生物学的マーカーを検出するための魅力的なマトリックスである。本講演では、マイクロ流体チャンネル中のPEGDA構築物を光パターニングすることによって可能になるハイドロゲルベースの多重バイオアッセイを紹介する。このプラットフォームは、in vitroでの診断と予後の両方に役立つツールとして期待されている。

講師プロフィール:
ナクウォン・チェ博士は現在、韓国KIST脳科学総合研究センターのバイオマイクロシステムセンターに主任研究員として所属している。彼は2004年にソウル大学で化学工学を専攻(B.E.)し、その後米国コーネル大学において化学工学の修士号と博士号をそれぞれ2008年と2010年に取得。その後、Novartis Institute for Biomedical Research(NIBR)とMassachusetts Institute of Technology(MIT)にポスドクフェローとして研究活動に従事。 2012年より、韓国KISTで研究室を主催し、主に脳・神経科学を含む様々な生物学的応用のための可能な技術プラットフォームの開発に注力している。

ポスター

問い合わせ
理工学部 機械工学科
尾上 弘晃 (e-mail: onoe@mech.keio.ac.jp)