Research Showcase
Vol.6: うつの医療人類学
概要
長い間うつ病が稀とされていた日本でも、1998年以降、自殺率が14年間連続で3万人を超え、新世代抗うつ薬が導入された時から、うつ病は一気に国民的病となった感がある。
「医療化(medicalization)」とは、以前ならば人生の苦悩(生老病死)や道徳的な課題(狂い、飲酒、性的逸脱)と捉えられていたことが病理として再定義され、医療介入の対象となる現象を指す。うつの医療化が日本でどのように起こり、それはどういった社会的影響をもたらしたのか、医療人類学的視点から分析する。
「医療化(medicalization)」とは、以前ならば人生の苦悩(生老病死)や道徳的な課題(狂い、飲酒、性的逸脱)と捉えられていたことが病理として再定義され、医療介入の対象となる現象を指す。うつの医療化が日本でどのように起こり、それはどういった社会的影響をもたらしたのか、医療人類学的視点から分析する。