メディカルAIセンター

   

センター概要

人工知能技術を用いて医療情報を解析することで、「より良い医療」「より良い医学研究」「より良い医学教育」の三つを達成することを目標とする。

2022年度事業計画

■前年度より継続する活動内容について、継続する背景・根拠と目標

内閣府革新的イノベーション推進プログラム(SIP)の「AIホスピタルによる高度診断治療システム」は、2018-2020年度に採択されていたが、2022年度末まで継続して採択されている。今後1年間研究を継続する。

■2022年度の新規活動目標と内容、実施の背景

2021年度の慶應病院内のITシステムの整備、AI研究基盤の整備事業により、病院内でAIホスピタル事業を継続する仕組みつくりが終了しているため、2022年度はAIホスピタル事業の最終年度としてAIホスピタル事業を推進する。

2021年度事業報告

■当該年度事業計画に対する実施内容、および研究成果と達成度

2018年度に採択された内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)AIホスピタル事業(研究期間2018~2022年度)において、統括研究機関・慶應義塾大学病院の中核組織として活動を行った。分担研究機関である独立行政法人国立病院機構東京医療センター、川崎市立川崎病院、荻窪病院、藤田医科大学病院、岐阜大学医学部附属病院などともに協力して事業を行った。2021年度は、システム部門において医療情報のクラウド化や医療情報の統合データベース構築、外来部門では診察時の音声の自動テキスト化や問診のデジタル化などに取り組んだ。検査部門では高精細デジタルスキャナを用いたデジタルパソロジーや微生物検査のロボット化、薬剤部門では、自動薬剤ピッキングロボットを使った調剤業務改善などを行った。在宅遠隔部門では、ビデオ通話を用いた遠隔診療の導入や、在宅患者のモニタリングシステムとして血糖のクラウド管理システムの一元化に取り組んだ。

■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)

講演
発表者 タイトル 発表会議等 発表場所 日時 学会/論文の別

  1. 陣崎 雅弘/IT・AIの医療への実装~AIホスピタルのモデルを目指して~ 第58 回日本小児外科学会学術集会 ワークショップ パシフィコ横浜 2021/4/28 講演
  2. 陣崎 雅弘/AI/IoT等デジタル技術の医療現場への応用 三菱UFJ銀行WEBセミナー:医療機関におけるデジタル化 オンライン診療 Web開催 2021/6/16 講演
  3. 陣崎 雅弘/AIホスピタルプロジェクト~放射線科医との関わり~ Advanced Medical Imaging 研究会 Web開催 2021/8/1 講演
  4. 陣崎 雅弘/慶應義塾大学病院が取り組む未来医療~AIホスピタルのモデルを目指して~ 慶應義塾大学病院・三四会・慶應医学会 100年合同記念式典・シンポジウム Web開催 2021/9/11 講演
  5. 陣崎 雅弘/慶應義塾大学病院のAIホスピタルの取り組み 第3回医療機器開発シンポジウムー医療のICT化と医薬品・医療機器開発に与えるインパクトー Web開催 2021/10/7 講演
  6. 陣崎 雅弘/AIの医療への実装に向けて~AIホスピタルプロジェクト~ 慶應義塾三田オープンカレッジ オンライン講座 021/10/23 講演
  7. 陣崎 雅弘/AIホスピタルプロジェクト~慶應義塾大学病院の取り組み~ 第74回日本胸部外科学会 東京 2021/11/1 特別講演
  8. 洪 繁/IT・AIの医療現場への応用~AIホスピタルプロジェクト HOSPEX Japan 2021 東京ビッグサイト 2021/11/24 講演
  9. 陣崎 雅弘/IT・AIの医療への実装 第32回埼玉医大診療連携スキルアップセミナー 坂戸 2021/11/25 特別講演

雑誌
発表者 タイトル 雑誌名等 雑誌社 巻、号、ページ番号等 出版日時

  1. 陣崎 雅弘/IT/AIの医療への実装 ~AIホスピタルプロジェクト~ Monthly IHEP 医療経済研究機構 2021年7月号
  2. 洪 繁/After コロナ時代のAI ホスピタル 医用画像情報学会雑誌 医用画像情報学会 2021年6月号
  3. 洪 繁、陣崎 雅弘、北川 雄光/動き出したAIホスピタル構想 近未来の病院はどう変わる? 医療白書 2021年度版 日本のコロナ対応「混乱の本質」 日本医療企画 2021年度版 2021/11/30
  4. 洪 繁、陣崎 雅弘、北川 雄光/慶應義塾大学におけるAIホスピタルプロジェクト特集2、精神医療のIT化 月刊「精神科」 科学評論社 2022年2月号 2022/2/1

■センター活動を通じて特に成果を挙げた事柄

メディカルAIセンターは、慶應義塾大学医学部の教員を中心に、医学・医療AI研究を推進するための組織として形成されたが、2018年度には内閣府の革新的イノベーション創造プログラム AIホスピタルによる高度診断治療システムの構築にも、他の病院とともに採択された。2021年度には、内閣府からの研究費を用いて、病院内のITシステムの整備、AI研究基盤の整備を行った。また様々な企業と連携し、研究を行った。

SDGs

3. すべての人に健康と福祉を3. すべての人に健康と福祉を

設置期間

2017/04/01~2023/03/31

メンバー

◎印は研究代表者

氏名 所属研究機関 職位 研究分野・関心領域
◎ 陣崎 雅弘 医学部 教授 放射線科学
洪 繁 医学部 特任教授 消化器内科学
天谷 雅行 慶應義塾/医学部 常任理事/教授 皮膚科学
三浦 公嗣 医学部 特任教授 公衆衛生行政
坂元 亨宇 医学部 教授 人体病理学
金井 隆典 医学部 教授 消化器疾患の病態解明および新規治療法に関する基礎・臨床研究
矢作 直久 医学部 教授 消化管腫瘍の低侵襲治療
武林 亨 医学部 教授 疫学・予防医学、衛生学・公衆衛生学
宮田 裕章 医学部 教授 医療政策・管理学、医療の質、疫学、政策評価、社会科学方法論
榊原 康文 理工学部 教授 生命・健康・医療情報学、システムゲノム科学
佐野 元昭 医学部 准教授 循環器内科学
矢作 尚久 政策・メディア研究科 教授 医療社会学
岸本 泰士郎 医学部 特任教授 精神医学、精神薬理学
湯浅 慎介 医学部 専任講師 循環器内科学
筋野 智久 医学部 専任講師 消化器内科学
橋本 正弘 医学部 特任助教 放射線科学
泉 啓介 医学部 特任助教 膠原病・アレルギー内科学
藤田 卓仙 医学部 特任准教授 ヘルスケアデータ、医療政策
岡野 栄之 医学部 教授 神経科学、幹細胞生物学、分子生物学、発生生物学、再生医療
北川 雄光 慶應義塾/医学部 常任理事/教授 消化器外科学