医工薬コモンズ

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センター長 : 貴志 和生(医学部教授)
活動拠点キャンパス : 信濃町

センター概要

近年、科学技術が直面する課題に対して、細分化した個別の学問分野でこれらの問題解決に対応することに限界が生じている。特に、急速に高度化する医療を支えるためには、医工薬が連携して問題解決することが、将来の医療技術の発展のためには必要不可欠である。慶應義塾大学は、医学部、理工学部、薬学部を有する総合大学であるが、これまでに学内の連携プロジェクトも進められてきたが、個別の共同研究にとどまっている。このため、医工薬コモンズは、医工薬連携を自発的に生み出すような体制を目指した、融合研究の基盤構築を目指している。

キーワード・主な研究テーマ

医工薬連携、再生医療・組織工学、神経科学・リハビリ、バイオメカニクス・計算工学、バイオドラッグデバイス、バイオメディカルイメージング、レギュラトリーサイエンス

2018年度 事業計画

■前年度より継続する活動内容について、継続する背景・根拠と目標

  1. 医工薬連携による学部横断研究の推進
    ヒューマンケア医療という共通の目標のもと、継続して医工薬連携による共同研究に取り組む。
  2. 定期的な医工薬連携ワーキンググループの開催
    2017年度と同様に医工薬コモンズ定例会議を開催し、共同研究、研究費の申請、インキュベーションラウンジの企画・運営に取り組む。特に、2017年度から開始した臨床推進研究センターTR部門との連携を強化し、学内の医工薬連携を活性化させる仕組みを検討する。

■2018年度の新規活動目標と内容、実施の背景

  1. 医工薬連携による融合研究の推進
    定例会議において新たな研究グラントへの申請を検討するとともに、学内の継続的な医工薬連携プラットフォームの仕組みを検討する。
  2. 医工薬連携の活性化アクション
    2017年度から開始した臨床推進研究センターTR部門との連携を強化し、学内んお医工薬連携を活性化させる具体的なアクションプランを検討する。

2018年度 事業報告

■当該年度事業計画に対する実施内容、および研究成果と達成度

  1. 医工薬連携による融合研究の推進
    ヒューマンケア医療という共通の目標のもと、医工薬連携による共同研究を行ってきた。具体的には、医工薬の研究者が連携してAMED再生医療拠点ネットワーク事業を推進している。また、医学部、理工学部、薬学部の講師が集まり、医工薬融合研究を促進するためのシンポジウムを定期的に主催している。本シンポジウムでは毎回3学部から講師を1人ずつ招いている。
  2. 定期的な医工薬ワーキンググループの開催
    2~3月に1度の頻度で医工薬コモンズ定例会議を開催し、学部横断的な共同研究、研究費の申請、医工薬連携の仕組みについて議論した。特に、2018年度は臨床推進研究センターTR部門とも連携し、学内の医工薬連携を活性化させる仕組みについて議論した。さらに、JKiC(JSR・慶應義塾大学 医学化学イノベーションセンター)との連携を検討した。

■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)

  1. 医工薬連携プラットフォームサイトの移設および運営
    http://keio-mpec.umin.jpを運営している。
    上記ウェブサイトより医工薬コモンズの活動情報を発信している。
  2. 医工薬連携シンポジウムの開催
    4か月に一度、医学部、理工学部、薬学部の3キャンパスを巡回して開催し、学部横断的な共同研究をインキュベーションしている。
  • 第18回インキュベーションラウンジ
    (2018年7月17日、信濃町キャンパス JKiC1階 会議室) http://keio-mpec.umin.jp/event/20180717.html
  • 第19回インキュベーションラウンジ
    (2018年11月16日、日吉キャンパス 来往舎2階 大会議室)
    http://keio-mpec.umin.jp/event/20181116.html
  • 第20回インキュベーションラウンジ
    (2019年3月6日、芝共立キャンパス 会場未定)

■センター活動を通じて特に成果を挙げた事柄

当先導研究センターが主催した「医工薬連携シンポジウム」を通して、医学部、理工学部、薬学部の研究者間における情報交換が活発化し、学部横断的な共同研究が始められている。一部の研究プロジェクトについては外部資金の獲得にも成功し、新たな共同研究が展開している。また、「医工薬連携シンポジウム」は2019年3月に第20回の開催となるが、これまでに3学部から延べ60名近くの研究者に講演していただいた。そこで、これらの講演者リストを取りまとめ、医工薬連携を推進するためのメーリングリストを立ち上げた。このメーリングリストは学内研究者における学部を横断した情報共有に活用されている。

所員

所員(兼担)

貴志和生 医学部 形成外科学 教授
荒牧典子 医学部 形成外科学 専任講師(学部内)
八木洋 医学部 外科学(一般・消化器) 専任講師(学部内)
和田則仁 医学部 外科学(一般・消化器) 専任講師
荒井恒憲 理工学部 物理情報工学科 教授
荻原直道 理工学部 機械工学科 教授
宮田昌悟 理工学部 機械工学科 准教授
須藤亮 理工学部 システムデザイン工学科 准教授
寺川光洋 理工学部 電子工学科 准教授
蛭田勇樹 理工学部 応用化学科 専任講師
漆原尚巳 薬学部 薬学科 教授
登美斉俊 薬学部 薬学科 教授
金澤秀子 薬学部 薬科学科 教授
長瀬健一 薬学部 薬科学科 准教授