メディアデザイン研究センター
センター長 : 稲蔭 正彦(メディアデザイン研究科 教授)
活動拠点キャンパス : 日吉
センター概要
メディアデザイン研究科開設に伴い、メディアデザインに関する外部機関との共同研究を推進するための研究体制として本センターを活用する。とくに以下の2つの研究体制を確保することを急務として設置する:
- 現在SFC研究所にて受託している競争的資金および民間企業との共同研究を来年度以降も継続してSFC専任、学生、研究者とともに実施するため メディアデザイン研究科で活動するために受託する企業、競争的資金、寄付による研究を実施するため
- メディアデザイン研究科で活動するために受託する企業、競争的資金、寄付による研究を実施するため
キーワード・主な研究テーマ
平成21年度事業計画
システム開発
平成21年度は、より大規模な環境でのコンテンツ同士の連携、ネットワーキングを可能するための技術開発、バージョンアップおよび検証を行っていく。また特に、ユーザの体験の記録という観点からの技術開発として、データ連携システムLIFEをより大規模な環境で運用するためのバージョンアップおよび検証を行う。また大規模なシステム開発を可能にする前提として、ユーザがより簡易にシステム開発を行えるよう開発環境の改善を行う。
コンテンツ制作
平成21年度は昨年度までに行ってきたユビキタス・コンテンツの試作をプラットフォームであるxtelと共に行い、国内外の学会やフェスティバルで発表し、xtelを含む本分野の国際的なムーブメントを高めていく。さらに、今年度は複数のユビキタス・コンテンツが生活の中に存在し、それぞれが統合したヒューマンライフのデザインを目指す。これまで制作してきたユビキタス・コンテンツの中で国内外で評価を得たものを最終年度の集大成として行うUbiquitous Content Tours2009において展示し、生活の中で複数のコンテンツが存在する未来の生活を多くの方に実際に体験していただくことで、生活の中において xtelプラットフォームの有効性を検証していく。
デザイン理論策定
平成21年度は、これまでに制作してきたユビキタスコンテンツおよびそれらの作品が生まれる過程などの資料を基に、現象学的設計論を実践するための理論をまとめ、公開する。これらのデザイン理論をまとめ、周知する試みとしてウェブサイトを開設し、実際にさまざまなユビキタス・コンテンツを制作した事例を元にしたケーススタディ・実践論までを公開していく。さらに、ウェブサイトの記事をもとに書籍化も視野に入れ理論の普及を図る。
平成20年度事業報告
システム開発
ユビキタス・コンテンツの製作を支援するために、これまでに以下の開発環境を構築している。
- センサとアクチュエータの構成が自由自在なデバイスMOXAの開発、およびそれらデバイスが近距離無線通信により協調可能なネットワーク。
- スクリプティング環境Talkticの開発、およびそれを利用したP2Pアドホックネットワーク。
- インターネット上のセンサとアクチュエータをSIP(Session Initiation Protocol)により協調動作させるソフトウェアフレームワークEntity Collaborator。
これまではこれらの環境の上で単独に様々なコンテンツやアプリケーションの製作を支援する開発環境となっていたが、平成20年度は、本プラットフォームを社会的なコンテンツやアプリケーションに展開するため、大規模な環境でのシステム運用を想定したバージョンアップとして、小型モジュールの開発、検証および、開発環境の改善を行った。また社会的なコンテンツ開発の前提として、複数のコンテンツが複数のネットワーク上で連携するための基盤となるLIFEというデータ連携システムを開発し、小規模な環境での開発・検証をおこなった。
コンテンツ制作
これまでに数多くの生活に密着したユビキタス・コンテンツを衣食住遊の視点から試作し国内外の国際学会や芸術祭で発表してきた。平成20年度はシステム研究グループを中心に開発してきたユビキタス・コンテンツの統合開発プラットフォームであるxtelをコンテンツ制作に実際に利用しながらコンテンツの制作を進め、xtelの実地での有用性を検討した。
デザイン理論策定
平成20年度は、現象学的設計論を実践した作品や発表が国際学会に多く採択された。また、デザイン理論の技術的コアとなる、インタラクションの履歴をもとに、未来を推測していくコンテキスト検索理論・技術をベイジアンネットワーク理論・アクティビティ理論と融合させる研究も進み、それを応用したプロトタイプも完成した。
所員
所員(兼担)
稲蔭正彦 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
稲見昌彦 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
大川恵子 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
奥出直人 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
岸博幸 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
竹中平蔵 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
中村伊知哉 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
村井純 | 環境情報学部 | 教授 |
杉浦一徳 | メディアデザイン研究科 | 准教授 |
中西泰人 | 環境情報学部 | 准教授 |
藤田修平 | 環境情報学部 | 専任講師(有期) |
岩竹徹 | 環境情報学部 | 教授 |
太田直久 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
加藤朗 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
砂原秀樹 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
チェオク,エイドリアン | メディアデザイン研究科 | 教授 |
古川享 | メディアデザイン研究科 | 教授 |
加藤文俊 | 環境情報学部 | 准教授 |
田中也 | 環境情報学部 | 准教授 |
脇田玲 | 環境情報学部 | 准教授 |
所員
清瀬日奈子 | 先導研究センター | 共同研究員 |
山内卓哉 | 先導研究センター | 共同研究員 |
松永敦子 | 先導研究センター | 共同研究員 |