慶應医科学開放型研究所
センター長 : 岡野 栄之(医学部教授)
活動拠点キャンパス : 信濃町
センター概要
本センターは、学内外の共同利用・共同研究環境の向上のために、共同利用機器の高度化と利便性の向上を目指してきた。医学部、理工学部、薬学部など学部横断的に研究機器共用を促進することを通じて、学生・研究者・研究支援者・研究機器開発技術者などの交流を活性化し、研究推進の基盤整備に資する「新共用」事業を活動の中心とする。
キーワード・主な研究テーマ
共同利用・共同研究拠点
2018年度 事業計画
■前年度より継続する活動内容について、継続する背景・根拠と目標
新共用事業の最終年度(2016年度採択の3年目)として、「共用支援webシステム」(SimpRent)の導入・運用を推し進める。共用機器の稼働率を上げるために、積極的に広報活動を行うとともに、技術支援や、周辺環境の整備を行う。
■2018年度の新規活動目標と内容、実施の背景
「見える化」の新たな登録機器を増加させることを目指す。また、予約システムを普及させ、使用後の終了打刻の機能と合わせて、新たな課金方式を学研、管財課、経理課などとの連携のもと構築し、ユーザーの利便性を向上させる。機器メーカーの技術者に、毎月1回程度、共用施設に常駐してユーザーの技術相談にのってもらう取り組みを継続、発展させる。
2018年11月に、文部科学省の「共同利用共同研究拠点」に、慶應医科学開放型研究所として申請できるように、共同研究の全国公募・審査の仕組みを整備し、試行する。
2017年度 事業報告
■当該年度事業計画に対する実施内容、および研究成果と達成度
2016年度に採択された文部科学省「先端研究共用促進事業(新たな共用システム導入支援プログラム)」(以下、新共用事業)の推進を中心に活動した。すなわち学内共用施設の大型研究機器の「見える化」に加え、研究室所属の大型研究機器の「見える化」を推進した。「共用支援webシステム」(SimpRent)の開発を進め、「見える化」だけでなく、予約システムとしての機能を持たせ、将来的には課金システムとしても稼働できるように設計した。
見える化の登録状況は、研究室内限定(28台)、塾内登録ユーザー向け(17台)、制限なし(47台)である。また、利用者登録集は960アカウント、研究室登録数は422グループ(矢上98グループ、信濃町320グループ、芝共立3グループ、湘南藤沢1グループ)であった。「見える化」される機器の台数は着実に増えつつあり、学内外の共同研究の活性化に資すると期待できる。研究担当常任理事や大学本部(研究連携推進本部)の指導の下に、共用促進事業を推進する枠組みが構築された。
■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)
- 第4回 共利研ラウンジフォーラム (2017年6月29日 信濃町) 神奈川県衛生研究所 高崎智彦 所長 「蚊媒介ウィルス感染症~検査と診断~」
- 第9回 機器展(再生医療関連:2018年1月19日 信濃町)
- Monthly Zeiss Day (2017年4月12日、5月10日、6月9日、7月11日、8月4日、9月12日、10月13日、11月10日、12月5日、2018年1月11日 信濃町)
- Monthly KEYENCE Day(2018年1月16日 信濃町)
- Cytometry day(2017年7月7日、8月31日、10月31日 信濃町)
- テクニカルセミナー(2017年6月15日、6月22日、7月18日、7月24日、8月3日、8月17日、9月5日、9月25日、10月31日、11月27日 信濃町)
- シングルセル分離解析テクノロジーセミナー共催(2017年8月28日 信濃町)
- 機器取扱い説明会(2017年4月25日、5月16日、5月17日、5月18日、5月31日、6月7日、6月13日、6月15日、6月23日、8月3日、8月28日、9月7日、9月29日、10月18日、10月24日、10月25日、11月1日、11月21日、12月15日、12月19日、12月29日、1月30日)
- 機器デモンストレーション(The CellCelector:2017年1月11日~1月17日、LMD(BM)比較検討第5弾:2018年1月30日~2月1日 信濃町)
- 実験器具クリニック(ニチリョーピペットクリニック:2017年10月12日、ナノドロップクリニック:2017年11月24日 信濃町)
- 中央試験所講習会(2017年4月17日(月) 矢上)「中央試験所顕微鏡利用者説明会」
- 中央試験所講習会(2017年4月18日(火) 矢上)「中央試験所顕微鏡利用者説明会」
- 中央試験所講習会(2017年4月19日(水) 矢上)「中央試験所顕微鏡利用者説明会」
- 中央試験所講習会(2017年4月20日(木) 矢上)「中央試験所顕微鏡利用者説明会」
- 中央試験所講習会(2017年4月21日(金) 矢上)「中央試験所顕微鏡利用者説明会」
- 中央試験所講習会(2017年5月10日(水) 矢上)「第1回 クリーンルーム(22棟・36棟)利用講習会」
- 中央試験所講習会(2017年5月10日(水) 矢上)「自動薄膜計測装置「AUTO-SE」操作説明会」
- 中央試験所講習会(2017年6月28日(水) 矢上)「薄膜XRD(D8 Discover)操作説明会」
- 中央試験所講習会(2017年11月13日(月) 矢上)「第2回 クリーンルーム(22棟・36棟)利用講習会」
- 創薬開発センター講習会(GC-MS新規利用者講習会 2017年6月14-15日 芝共立)
- 創薬開発センター講習会(FACS AriaIII新規利用者講習会 2017年12月20-21日 芝共立)
- 創薬開発センター講習会(FACS Celesta新規講習会2018年1月29-30日 芝共立)
■センター活動を通じて特に成果を挙げた事柄
医学部・理工学部・薬学部の教職員が密に会合をもち、研究基盤整備に力を合わせて向き合った。新共用事業により開発された「共用支援webシステム」(SimpRent)は、イメージングセンター(理工学部主管、医学部電子顕微鏡研究室も参加)で先行して稼働が始まった。疾患モデル解析センター(薬学部主管)でも、医学部の研究室管理の大型機器も含め、見える化の登録が進んだ。オミクス解析センター(医学部主管)は次世代シーケンサーなど、機器の登録を進めた。
所員
所員(兼担)
岡野栄之 | 生理学教室 | 教授 |
河上裕 | 先端医科学研究所(細胞情報研究部門) | 教授 |
工藤純 | 共同利用研究室(遺伝子医学研究室) | 教授(有期・医学部) |
洪実 | 坂口光洋記念(システム医学講座) | 教授(有期) |
佐谷秀行 | 先端医科学研究所(遺伝子制御研究部門) | 教授 |
仲嶋一範 | 解剖学教室 | 教授 |
松尾光一 | 共同利用研究室(細胞組織学研究室) | 教授(有期・医学部) |
佐々木貴史 | 百寿総合研究センター | 専任講師(有期・医学部) |
芝田晋介 | 電子顕微鏡研究室 | 専任講師 |
岡浩太郎 | 理工学部 生命情報学科 | 教授 |
長谷耕二 | 薬学部 薬学科 | 教授 |