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【開催報告】知的財産法講演会 / KGRI レクチャーシリーズ: 特許制度と特許庁 - その任務とインセンティブ(2023.10.12開催)

2023.12.25

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参加者とともに

講演: Prof. Dr. jur. Christoph Ann, LL. M
ミュンヘン工科大学 経営大学院
慶應義塾大学大学院法学研究科 特別招聘教授(国際)

司会: 君嶋 祐子
慶應義塾大学法学部・大学院法学研究科 教授
慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)所長

共催:
・慶應義塾大学 大学院法学研究科
・慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)

※動画は こちら から視聴できます。

2023年10月12日、知的財産法講演会 / KGRI レクチャーシリーズとして、ドイツ特許法・営業秘密保護法の第一人者であるアン教授をお迎えし、「特許制度と特許庁 - その任務とインセンティブ」というタイトルで講演会が開催された。本学の教職員、学生に加え、産官学界で活躍する専門家から高校生まで、多様な参加者を迎え、講演後、活発な質疑応答が行われた。

特許庁は、特許付与の審査という特許制度の重要な担い手である一方で、(出願料や設定登録料など)国家の収入源という側面がある。アン教授は講演において、この点に着目し、特許制度における各ステークホルダーのインセンティブを細かく分析したうえで、特許付与の審査に対する経済的圧力の可能性について見解を述べた。
また、講演の内容をもとに、特許庁にビジネスモデルはあるのか、特許の質を管理するためのパラメータはどんなものであるべきかといった今後の特許制度及び特許庁の機能に対する印象的な問題提起がされた。

知的財産法はグローバルに運用がされ、長年にわたり国際調和のための対話が行われてきた。グローバル企業にとってそれぞれの市場でいかに知的財産を効率的に取得して行使していけるのかということは、各企業のビジネスだけでなく、それによって作られている経済社会全体にとって非常に重要な問題である。
特許の質を向上するために日々努力するグローバル社会の産官学界に対して、新たな視点を提供するアン教授の講演は、大変有意義なものであった。

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講演者のAnn教授(写真右)と君嶋所長(写真左)

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講演風景:Ann教授(写真右)と君嶋所長(写真左)

日 時:2023年10月12日(木) 18:15-20:00JST
会 場:慶應義塾大学 三田キャンパス 東館6階G-Lab
使用言語:英語・日本語(逐次通訳)

※所属・職位は実施当時のものです。