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【開催報告】日本・シンガポールのAIガバナンスに関するラウンドテーブル(2022.10.31開催)

2022.11.29

慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)「2040独立自尊プロジェクト」の一翼をなす「2040独立自尊プロジェクト:プラットフォームと『2040年問題』」プロジェクトは、総務省受託研究として2022年10月31日に「日本・シンガポールのAIガバナンスに関するラウンドテーブル」を開催した。

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2021年7月に、武田総務大臣(当時)とテオ情報通信大臣により、日本とシンガポールの間のICT分野における協力に関する覚書(MOC)が締結された。協力分野の柱の1つにはAIが盛り込まれており、両国間で「AIに関するベストプラクティスと政策の情報交換」、「信頼性のある、安全で進歩的なAI利用のフレームワーク作り及び国際的な調和の重要性に対する相互認識」を図っていくことが確認された。

本ラウンドテーブルは、上記MOCをうけ、AIガバナンスに関する両国間の対話を実現するものである。対話には、シンガポール情報通信省傘下の情報通信メディア開発庁(IMDA)、総務省のほか、両国から様々な分野のリーディング企業が参加。基調講演として、IMDAと総務省からAI利用に関するガイドラインが紹介された後、企業から各社におけるAIガバナンスに関するグッドプラクティスの発表が行われた。最後に、有識者コメントとディスカッションを行い、本ラウンドテーブルを終了した。

本ラウンドテーブルを通じて、企業におけるAIガバナンスに対する問題意識、取組状況、課題点などの情報交換が行われた。ディスカッションでは、AIガバナンスの課題と両国間および官民アカデミア間における対話の継続への期待が示された。

総務省による本ラウンドテーブルのプレスリリースはこちらから。

参加者とプログラム

総務省・シンガポール情報通信メディア開発庁共催
「日本・シンガポールのAIガバナンスに関するラウンドテーブル」

<開会挨拶>
 総務省

<基調講演>
 シンガポール情報通信メディア開発庁
 総務省

<企業によるプレゼン>
「シンガポール企業における取組の紹介」
 DBS
 Singapore Airlines
 ほか2社

「日本企業における取組の紹介」
 ソニーグループ株式会社
 日本電気株式会社
 日本電信電話株式会社
 富士通株式会社

<有識者討論>
「会合参加者による『責任あるAI』を実現する方策に関する意見交換」 
 三部 裕幸 渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 パートナー弁護士
 実積 寿也 中央大学大学院総合政策研究科 教授
 中川 裕志 国立研究開発法人理化学研究所革新知能統合研究センター チームリーダー
 クロサカ タツヤ 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任准教授
 山本 龍彦 慶應義塾大学大学院法務研究科 教授、KGRI副所長

<閉会挨拶>
 シンガポール情報通信メディア開発庁

<総合司会>
 河嶋 春菜 慶應義塾大学KGRI 特任准教授

<事務局>
 飯田 匡一 KGRI 所員、弁護士
 荒川 稜子 KGRI 2040独立自尊プロジェクトメンバー

※所属・職位は実施当時のものです。